フランス パリ 国立中世美術館:魅力・見どころ・アクセス方法・入場方法・チケット購入方法・基本情報まで徹底ナビ!
- 私の旅行記
- 2021年2月27日
- 読了時間: 6分
更新日:2022年11月10日

こちらは、古代ローマ浴場跡の遺跡に中世の美術品を集めた、パリでは異色の美術館「国立中世美術館(クリュニー中世美術館)(Musée National du Moyen Age)」です!
敷地は古代ローマ時代の大浴場跡、建物は元々「クリュニー修道会」の修道院長の邸として建てられたもの、と歴史的価値の高い場所に中世の様々な作品や道具が展示されています。
今回はそんな、パリでも数少ない中世美術だけをコレクションしている美術館「国立中世美術館」の魅力・見どころ・アクセス方法・入場方法・チケット購入方法・基本情報まで詳しくご紹介させていただきます!
【国立中世美術館:基本情報】
〖歴史・概要〗

1832年、中世の美術を多くコレクションしていた「アレクサンドル・デュ・ソムラール」は、「クリュニー館」の一部に住んでおり、館に彼が集めた中世のコレクションを収蔵していました。彼の死後、国によって「クリュニー館」と収蔵されていたコレクションを買い取られ、このコレクションを主軸とし中世美術品だけを集めた美術館を1843年に開館しました。「クリュニー館」は1-3世紀のローマ時代に建設された大衆浴場の跡地と、13世紀にブルゴーニュ地方の「クリュニー修道会」のパリ拠点として置かれた修道院の院長の別邸として建設された建築物です。15世紀末には大規模な改築が行われ、現在に至っています。現在でもローマ時代の冷水浴場が展示室として使用され、この美術館に1歩足を踏み入れるとまるで中世にタイムスリップしたような不思議な感覚を覚えます。
〖住所〗
28 Rue du Sommerard, 75005 Paris,
〖電話番号〗
+33153737800
〖アクセス〗
「国立中世美術館」は、周りに大学が点在する学生街としても知られる「カルチェ・ラタン」と呼ばれるセーヌ川南岸(パリ5区)に位置しています。最寄り駅は、メトロ10号線「Cluny - La Sorbonne(クリュニー・ラ・ソルボンヌ)駅」で、駅から徒歩3分の所に「国立中世美術館」の入り口がありますが、質素な入口のため通り過ぎないように注意しましょう!また、周辺には、「ノートルダム大聖堂」や「サント・シャペル」で有名な「シテ島」、「サン・ジェルマン・デ・プレ教会」などといった有名な観光スポットがありますので、併せて観光するのもおすすめです!
〖入場料金〗

大人:8ユーロ
18歳未満:無料
※毎月第1日曜無料
※オーディオガイド付き
【美術館共通パス:パリミュージアムパス (Paris Museum Pass)】

「パリミュージアムパス」での入場は、入場券購入の長蛇の列に並ぶ必要がありませんので時間短縮に大変便利です。「ルーブル美術館」など大行列が予想される美術館に見学予定の場合は、「パリミュージアムパス」を利用した方が効率的です。また美術館を一日で3箇所以上見学する場合で、数日かけて他の美術館にも行かれる方は「パリミュージアムパス」の利用がお得です。
〖営業時間〗
9:15~17:45
〖定休日/休業日〗
火曜日/1月1日、5月1日、12月25日
〖公式サイト〗
【国立中世美術館:魅力・見どころ!】

「国立中世美術館」に所蔵されている作品は2万3000点あまり。ヨーロッパ中世とは一般的に5世紀から15世紀末までをいいますが、天井が13,5mもある冷水浴場跡の展示室には、それ以前の美術品も展示されており、中世美術のルーツを辿ることができます。23ある展示室には絵画や彫刻、宝飾品、ステンドグラスなどの宗教美術品、象牙細工やタピスリー、家具などの工芸品がテーマや時代別に展示されています。

革命時に壊されてしまった「ノートル・ダム大聖堂」のオリジナルの彫刻群を集めた部屋もあり、特に素晴らしいのがステンドグラスの部屋です。普段は教会の高い位置にあるために詳しく見ることができませんが、ここでは12世紀から13世紀、ステンドグラスの最盛期といわれる時代の逸品を間近で鑑賞することができます。800年近くの時を経て、なお色鮮やかな輝きを放つその美しさには驚かされます。また、当時の職人技術の粋を集めて作られた武具や装身具、食器など、中世の生活の一端を垣間見させる品々も数多く展示されています。
〖最大の見どころ!『貴婦人と一角獣』〗

中世の作品がこれでもかというまでに展示されている「国立中世美術館」の中でも、最大の見所が連作タピスリー「貴婦人と一角獣」です!実際、美術館を訪れる人の多くがこの作品目当てではないでしょうか。「貴婦人と一角獣」は6枚のタピスリーで構成されており、いずれも赤を背景に中央に貴婦人、彼女の左手に一角獣、右手にライオンという構図で、背景の赤とは対照的な鮮やかな青が所々効果的に使われた非常に美しい作品です。6枚のタピスリーのうち5枚は、貴婦人がお菓子をつまんでいたり、楽器を奏でていたりと、彼女の行動から人間の五感である「視覚」「聴覚」「味覚」「臭覚」「触覚」を表しているとされています。

しかし残りの1枚については、「私の唯一の望みに」と書かれてはいるものの、貴婦人は他の5枚のタピスリーで身に着けていた首飾りを手に持ち、傍らの侍女は宝箱を手にしているだけです。この首飾りは箱から取り出しているのか、それとも箱の中へ戻す所なのか、そもそもこのタピスリーは6枚のうち最初に来るべきなのか、最後に来るべきなのか、考えれば考える程分からなくなってしまいます。この作品が飾られている専用展示室は、保存上の理由から部屋の照明はかなり落とされており、じっくり集中して鑑賞できる雰囲気です。

いかがでしたでしょうか。
「国立中世美術館」は、中世という時代に焦点をあてたちょっとユニークな美術館です。所蔵する美術品の内容もさることながら、建物、敷地にまで歴史を感じる事が出来ます。中世が大好きな方はもちろん、パリでたまには変わった美術館を訪れてみたいという方も、是非一度足を運んでみて下さい!
【基本情報】
国立中世美術館(クリュニー中世美術館)(Musée National du Moyen Age)
住所:28 Rue du Sommerard, 75005 Paris,
電話番号:+33153737800
アクセス:
「国立中世美術館」は、周りに大学が点在する学生街としても知られる「カルチェ・ラタン」と呼ばれるセーヌ川南岸(パリ5区)に位置しています。最寄り駅は、メトロ10号線「Cluny - La Sorbonne(クリュニー・ラ・ソルボンヌ)駅」で、駅から徒歩3分の所に「国立中世美術館」の入り口がありますが、質素な入口のため通り過ぎないように注意しましょう!また、周辺には、「ノートルダム大聖堂」や「サント・シャペル」で有名な「シテ島」、「サン・ジェルマン・デ・プレ教会」などといった有名な観光スポットがありますので、併せて観光するのもおすすめです!
入場料金:
大人:8ユーロ
18歳未満:無料
※毎月第1日曜無料
※オーディオガイド付き
営業時間:9:15~17:45
定休日/休業日:
火曜日/1月1日、5月1日、12月25日
※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。
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