アメリカ ロサンゼルス グラミー博物館
- 私の旅行記
- 2020年10月15日
- 読了時間: 8分
更新日:2020年12月31日

こちらは、音楽会で最も名誉ある賞と言われるグラミー賞の50周年を記念して、2008年に設立された博物館「グラミー博物館(Grammy Museum)」です!
アメリカを代表する歴代のミュージシャンの展示品が飾られており、音楽を実際にヘッドフォンで聞くこともできます。音楽制作の過程がわかる資料も展示されており、イベントも定期的に開催されているなど、音楽好きは見逃せないスポットです!
今回はそんな、「グラミー博物館」について詳しくご紹介させていただきます!
【グラミー博物館:基本情報】
〖グラミー賞について〗

「グラミー賞=Grammy Awards」は、「ナショナル・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンス (NARAS)」 が主催する、音楽産業において優れた作品を創り上げたクリエイターの業績を讃え、音楽業界全体の振興と支援を目的とする音楽賞で1959年から授賞式がスタートしました。
※この受賞内容は前年1958年の音楽業界の功績を称えたもの。
毎年2月に授賞式が行われ、アーティストによるパフォーマンスと受賞の模様がテレビ放映され、アメリカ国内でリリースされた楽曲とアーティストを対象に「NARASメンバー」の投票によって選ばれます。第1回目でノミネート作品が選考され2回目で決定されます。
「グラミー賞」は音楽業界で最も栄誉ある賞で、その後のセールスにも影響は大!映画でいう「アカデミー賞」と同列に扱われ、アメリカでは当日の放送が非常に視聴率の高い番組のひとつになっています。また受賞者には金色の蓄音機を表現したトロフィーが贈呈され、これまでに、「坂本龍一」・「喜多郎」・「松本孝弘」・「内田光子」・「上原ひろみ」・「松山夕貴子」・「Sadaharu Yagi」をはじめとした日本人も受賞しています。
〖住所〗
800 W Olympic Blvd, Los Angeles, CA 90015
〖電話番号〗
+12137656800
〖アクセス〗
「グラミー博物館」は、メトロ電車「レッドライン/7th Station」または「ブルーライン/Pico Station」から徒歩5分。
もしくは、メトロバス「シルバーライン910番フェゲロア/オリンピック(Figueroa/Olympic)」から徒歩2分。
レンタカーの場合、「ロサンゼルス空港方面」から「Sepulveda Blvd(セパルベダ・ブルバード)」を南下し、フリーウェイ105号に乗ります。約5分で出てくるフリーウェイ110号North方面に乗り換え、約10分ほど北上。「Pico Blvd(ピコ・ブルバード)」で下り、「Olympic Blvd(オリンピック・ブルバード)」で右折した、道沿い右手の800番地に「グラミー博物館」があります。
〖入場料金〗

大人:15USドル/子供(6~17歳):13USドル/シニア(65歳以上):13USドル/ 5歳以下:無料
1Fの入り口では空港並みのセキュリティーチェックが行われており、セキュリティーチェックを終えたら目の前のカウンターでチケットを購入します。
〖営業時間〗
月曜日・水曜日~金曜日:10時30分~18時30分
土曜日・日曜日:10時00分~20時00分
〖定休日〗
火曜日
〖公式サイト〗
【グラミー博物館:魅力・見どころ!】

「グラミー博物館」は、「グラミー賞」の創設50周年を迎えた2008年12月にオープンした4階建ての建物で、タッチ・スクリーンや映像、録音ブース、グラミー賞のコスチュームなどを通じてジャンルや歴史について学べる内容となっています。
展示品は約300点以上あり、2階にあるオリジナルグッズ・CDのショップも要チェック!また、「グラミー博物館」内にある200席の「クライヴ・デイヴィス・シアター」ではセミナーやグラミー賞受賞者によるスペシャル・ライブが開催されることもあります。

「レコーディング・アカデミー」の「二―ル・ポートナウ会長」はこの美術館を「音楽はわれわれの文化や社会に多大なる影響を与えてきました。グラミー博物館では音楽が築き上げてきた貴重な財産を詳細に、また自ら体験しながら学ぶことができるユニークな博物館です。」と語っており、オープンしてから多くの音楽ファンを魅了しつづけています。
L.A.ライブ周辺の歩道には、過去の「グラミー賞受賞者(最優秀レコード賞、最優秀新人賞、最優秀アルバム賞、最優秀楽曲賞)」の名を刻んだ銅版ディスクが埋め込まれていますので、ぜひお目当てのアーティストの名前を探してみて下さい!

更に「21世紀の博物館」とも言われているこの博物館は音楽教育プログラムにも力を入れており、子供向けの音楽教室、音楽アーティストや音楽関係者による講演なども随時予定しているので、間近なスペースで好きなアーティストを目の前に講演を聞くチャンスも多々あります。
〖記録的受賞:マイケル・ジャクソン〗

これまでに19回も受賞した「マイケル・ジャクソン」ですが、中でも記録的な受賞をしたのが1984年第26回グラミー賞においての「スリラー」です!なんと8部門受賞(最優秀レコード、最優秀アルバム、最優秀男性ポップ歌手、最優秀男性ロック歌手、最優秀男性R&B歌手、最優秀男性R&Bソング、最優秀児童向けレコード、最優秀プロデューサー)したのです。

これは、ソロ・アーティストが一夜で獲得した数としては最も多い数となり記録的受賞となり、そんな「スリラー」で実際にマイケルが着用した赤と黒の革ジャケットが本人のサイン入りで目の前に!誰もが知っている、20世紀で最も有名な衣装だけになんとも興奮する瞬間です!トレードマークの帽子や手袋、その他の衣装を前にしマイケルが非常にスリムだったことがわかります。
〖ジャズテナーサックス奏者:ジョン・コルトレーン〗

「グラミー博物館」では、現在長期に渡って「ジョン・コルトレーン展覧会」が行われています!「ジョン・コルトレーン」が第一線で活動したのは10年程度ですが、「チャーリー・パーカー」・「マイルス・デイビス」と並び称されるほどジャズ界に大きな影響を与えたモダンジャズのサックスプレーヤーで1967年に永眠。死後「グラミー賞」を9回も受賞しています。
2017年6月には、56年前に(1963年)に録音された未発表スタジオアルバム「ザ・ロスト・アルバム」が発売されビルボード入りを果たすほど現在も人気は衰えていません。「コルトレーン」の功績の展示を見て行く中で、なんと「コルトレーン」が親日家であったドキュメンタリー映画の一部を目にすることもできます。

驚くことに映像は原爆の映像から始まっており、これは「コルトレーン」がコンサートの為に来日した時の映像で1966年7月、コンサート前に自ら希望して浦上の爆心地に直行し献花したシーンになります。そしてインタビューの中では、戦争に反対する思いを語っており、当時長崎でのコンサートには被爆者もいたとの理由で、音楽を通じて彼らの心を癒したのが伺えます。
展示物の中には日本でのコンサートのポスターもあり、そんな思いを感じながら「ジョン・コルトレーン」のアルバムを聴き返すとまた違って聴こえるでしょう。最初で最後の来日公演でしたが、日本への想いは非常に強かったようです。
〖過去のグラミーヒストリー〗

「グラミー博物館」では、過去のグラミーヒストリーが年表として大きく展示され、歴史を学ぶことができます。また授賞式で実際にアーティストが着ていた衣装が展示されていたり、パフォーマンスされた映像を鑑賞するスペースが設けられています。

更にアーティストの手書き譜面や歌詞などの展示もあり、それぞれ時代の歴史を垣間みることができるのです。中でも過去の古い録音物を試聴出来るコーナーでは、「ブルースミュージャン」・「マディ・ウォーターズ」が初めてレコーディングした「カントリー・ブルース」とインタビューがあり、温かみのあるサウンドからは古き良き時代が感じられることでしょう。

「グラミー博物館」は展示だけでなく、参加型のコーナーもあるのも魅力です!3階の「In the Studio(イン・ザ・スタジオ)」では、「ミキシング(放送や録音で音声や音楽、音響効果など2つ以上の信号を混合したり調整したり、より効果的な1つの信号出力にすること)」や歌などが学べる8つのステーションがあります。例えば、「ラッピング(詞をリズミカルに表現すること)」を選べば、約12分のビデオを観ながら学ぶという仕組みです。
〖ラッパーTUPAC:直筆アルバムノート〗

今は亡きラッパー「TUPAC」の直筆アルバムノートもあり、綺麗な字でアメリカでどこにでも売られている普通のイエローノート帖なのがリアルです。
〖ラッパーEMINEM(エミネム):直筆のLyrics(歌詞)〗

世界的ラッパー「EMINEM(エミネム)」の直筆のLyrics(歌詞)は、細かくて小さい字がびっしりとノートに埋め尽くされており、彼の激しい内容の歌詞からは想像出来ない1面が見れます!
2001年グラミー賞のステージで「ELTON JOHN」と競演した「EMINEM」のステージは印象的ですね!大御所の「ELTON JOHN」とラッパーの「EMINEM」の競演は「グラミー」でしか実現しない夢のような出来事でした。
【ギフトショップ】

「グラミー博物館」にはもちろん「グラミー賞」を受賞したアーティスト他、数々のアーティストたちのお土産も充実しています!「ジョン・レノン」のCDはもちろん、「イマジン」のTシャツやキーホルダー、「マイケル・ジャクソン」のDVD「This Is It」、「エルビス」の本「Elvis 1956」、「ジミー・ヘンドリックス」のカレンダー、「グラミー博物館」のロゴが入ったキーホルダーやしおり、作曲家たちの直筆のスコアが展示された「Hall of Fame(ホール・オブ・フェイム)」のロゴ入りマグカップなどなど、ファンでなくても喜ばれそうなお土産がたくさんあります!

いかがでしたでしょうか。
「グラミー博物館」館内は照明も素晴しく、サウンドも凝っているため、アメリカの音楽ファンにはとても楽しめる博物館です!
ちなみに、ミシシッピ州に別館の「グラミーミュージアム・ミシシッピ(GRAMMY Museum Mississippi)」があります。
【基本情報】
グラミー博物館(Grammy Museum)
住所:800 West Olympic Blvd. A245, Los Angeles
電話番号:(213)7656800 /
アクセス:
「グラミー博物館」は、メトロ電車「レッドライン/7th Station」または「ブルーライン/Pico Station」から徒歩5分。もしくは、メトロバス「シルバーライン910番フェゲロア/オリンピック(Figueroa/Olympic)」から徒歩2分。
入場料金:
大人:15USドル/子供(6~17歳):13USドル/シニア(65歳以上):13USドル/ 5歳以下:無料
※1Fの入り口では空港並みのセキュリティーチェックが行われており、セキュリティーチェックを終えたら目の前のカウンターでチケットを購入します。
駐車場:有(有料)
営業時間:
月曜日・水曜日~金曜日:10時30分~18時30分
土曜日・日曜日:10時00分~20時00分
定休日:火曜日
※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。
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