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ハワイ ハワイ島 プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園

  • 私の旅行記
  • 2019年9月1日
  • 読了時間: 10分

更新日:2020年12月31日


こちらは、「コナ南部」の「ホナウナウ湾」にある、ハワイで最も神聖な史跡であり、ハワイの文化を深く感じられる場所「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」です!

この約73万㎡の「国立歴史公園」は、かつては王家の土地で「カプ(タブー)」を破った人が逃げてくる「逃れの地」でもありました。

公園で地図を見ながら散策して、高さ3m、幅5mの「グレート・ウォール」などや「フィアース・キイ(木製神像)」、23人の「アリイ(酋長)」の遺骨を納めた「神殿ハレ・オ・ケアヴェ・ヘイアウ」を見学することができます。

また、守り神の「ティキ像」、「養殖池」などの歴史的な史跡が数多く保全されているところです。

【歴史】

ハワイ島・コナ沿岸、「ホナウナウ湾」周辺に広がる「プウホヌア・オ・ホナウナウ」は、2つの意味で大変重要な史跡といえます。

まずはこの地区が、宗教上の聖地だったため。2つ目は「コナ」周辺の王族の居住地だったためです。

一帯には16世紀以降の史跡が点在し、そのため1961年「国立歴史公園」に指定されています。

「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」は170ヘクタール (420エーカー) の広さの中に「グレート・ウォール」という石垣の壁があり、かつてこの地はこの壁を境にして、ふたつのエリアに分かれていました。

ひとつは「アリイ(王族)」の土地である「ロイヤル・グランド」、もうひとつは「逃れの地・プウホヌア」です。

「ロイヤル・グランド」は王族たちが住んでいたエリアで、ハワイの王族は神々の子孫とみなされ、白砂で埋め尽くされた地に青く澄んだ海、穏やかな時間が流れる神聖な場所となっていて、平民は一歩たりとも入いってはいけない場所でした。

「プウホヌア」とは逃れの地、聖域、保護地という意味があります。

昔のハワイには「カプ制度」という戒律があり、戒律を破ると災いが起きると伝えられていました。

平民が「ロイヤル・グランド」に足を踏み入れることや、身分や性別、食事、漁業や農業などの職業などによりいろいろな戒律が定められていました。

この戒律を破ったものは死罪となる厳しい決まりごとで、死罪になったものがその刑からただひとつ逃れられる方法が、「プウホヌア」の地へ捕まらないように逃げ込むことだったのです。

そもそも「プウホヌア」とは、一般に古代ハワイの避難所を意味します。

当時の避難所とは、お年寄りや子供・女性など戦時中の非戦闘員や敗残兵、それに「カプ(タブー。罪や社会の規律のこと)」を犯した罪人達が、安全を求めて駆け込む場所でした。

また、罪人のためだけではなく、戦争中に戦火から逃れる地だったり、戦争の敗者が逃げ込む場所としても機能していました。

戦時であっても、避難所にさえ逃げこめば敵も手出しができず保護されましたし、王族たちが戒律を破ったものたちを助けるために「プウホヌア」を造り、「カフナ(神官)」からの夜通しにわたる儀式を受けることでその罪が免罪されるものでした。

その罪人は家に戻ることが許され、もう一度普通の生活に返ることができたそうです。

しかし、この地にたどり着くこと自体が命がけで、庶民は絶対に入れない王族居住地が隣接しているため、「プウホヌア・オ・ホナウナウ」を目指すには、鮫の多い「ホナウナウ湾」を泳いで渡るしかなかったそうです。

「カメハメハ大王」の愛妃「カアフマヌも大王」と喧嘩をした後、海を泳いでこの地にたどり着いた、、、。との逸話が残っています。

「プウホヌア」は「ホナウナウ湾」の場所以外にもハワイの各地にあり、【ハワイ島】の「ワイピオ」や「ヒロ」、【カウアイ島】の「ワイルア」、【オアフ島】の「クアロア」や「ライエ」、【マウイ島】の「オロワル」、【モロカイ島】の「カヴェラ」などにも存在したといわれています。

「プウホヌア」は「カメハメハ2世・リホリホ」が、王であるときに男女が共に同席し食事をしてはいけないという戒律を故意に破り、災いが起こらないことを自ら証明しました。

そして1819年、約300年間続いていたカプ制度を廃止し、今までおこなっていた神への礼拝を捨て、「プウホヌア」や「ヘイアウ(神殿)」、神の象徴である「ティキ像」など壊すことを命令しました。

「ホナウナウ湾」にある「プウホヌア」は中でも一番規模が大きく最も長い期間存続していたこともあり、1920年代にはハワイ郡の公園、1961年には「国立公園」として管理されるようになり、建築物が再建されたり偶像を復元しています。

【カプ制度(Kapu)について】

ハワイには「カプ制度(掟)」が存在しており、簡単に言えば「カプ」とは、衣食住などの生活全般に関する決まりごと。ポリネシア語の「tabu(tapu)」が語源となっており、「タブー」もこれが語源になります。

「カプ制度」では「○○をしていけない」という決まりが、階級や職種、性別によって細かく定められています。

※当時は「カプ」を破ると災いが起こると恐れられ、破った者は即死罪、それ以外の道はないという厳しすぎる掟。

①.男女が一緒に食事をしてはいけない

②.庶民は酋長の影を踏んではいけない

③.女性はココナッツ、豚、バナナ、タロ等を食べてはいけない

※特に女性は禁止された食品も多かったりと、難儀な生活を強いられていたそうです。

【魅力・見どころ!】

「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」を訪れるのにおすすめの時間帯は夕暮れです!

目の前に広がる太平洋に沈んでゆく太陽のダイナミックな風景を目にすることができます。

園内を自分の足で実際に歩いてみると、あちこちに地図が設置されているため、重要な観光ポイントを見逃さずに済みます。

公園内にある「円形劇場」では、毎日午前10時30分、午後1時30分、午後2時30分には「パークレンジャー」によるトークが実施されており、「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立公園」の成り立ちから、かつてここに暮らしていた人々の文化や慣習について学ぶことができます。

〖プウホヌアエリアの見どころ〗

「プウホヌアエリア」の見どころは、神殿である「ハレ・オ・ケアヴェ」が再建されており、その建物の周りをさまざまな木彫りの「ティキ像」が囲んでいます。

こちらの建物は王族のお墓となっていて、「カメハメハ大王」の「曾祖父・ケアヴェ」や「叔父・カラニオプウ」をはじめとする複数の祖先23人の王族の遺骨が安置されています。

王族の遺骨には巨大な「マナ(神秘なる力)」が備わっていて、この神殿に力を与えていると伝わっており、パワースポットとしても有名です!

「ホナウナウ湾」を見つめ神殿を守っている2体の「ティキ像」はとても有名で、観光客がこぞって写真に収めるスポットです!

「アーレアレア・ヘイアウ」は、1425年頃に建築された神殿で「ハレ・オ・ケアヴェ」が建築される前は最も重要な神殿とされており、何度も改修された石壁が残されています。

1819年「カメハメハ2世」が原始宗教を否定し、ハワイ中に「ヘイアウ破壊令」が出された時も、あまりの神聖さに「ハレ・オ・ケアヴェ」だけは破壊を免れたほどです。

後に王族の遺体は全てほかに移管され、「ヘイアウ」は風雨にさらされて朽ちましたが、今では「ティキ像」や「藁拭きの小屋」が復元され、昔のままの様子を知ることができます。

その他にも「ケオウア・ストーン」は、「コナ」の酋長であった「ケオウア」が気に入っていた休憩場所で、「カアフマヌ・ストーン」は「カメハメハ1世」の妻である「王妃・カアフマヌ」が「カメハアメハ大王」に見つからないように隠れた岩といわれており、多くの観光客が訪れています。

〖ロイヤル・グランドエリアの見どころ〗

「ロイヤル・グランドエリア」の見どころは、「プウホヌア」で最も神聖とされる神殿の「ハレ・オ・ケアヴェ」を半分の大きさで再建築した「テンプル・モデル」です!

材料には「オヒア木材」や「ティーリーフ」、「ココナッツ繊維」が使用されています。

ハワイのチェスのような伝統的なゲームの「コナネ(レプリカ)」は平らな溶岩のゲームボードで駒用の溝が掘られているもので、「ケオネエレ」という名の入り江はかつて「カプ」により王族だけが使用していいカヌーの船着場です。

「カプの戒律」により漁獲量が制限されており、そのため魚の確保に使用した王族のための「養殖池」の「フイッシュポンド」、」「ハラウ(作業場)」は「フキラウ」という方法の魚を獲るための漁具を作っていた場所です。

王族居住地と避難所の境界線となった「グレート・ウォール」は400年以上前に造られた当時のものを補修したもので、高さ3m・幅5m・長さ218mあり、石とのつなぎにモルタルを使用しなくても緻密に積まれています。

敷地内には他にも、儀式用飲料を作るときに使用した岩をボウル状に彫ってある「カノア」、溶岩流が木をのみ込み冷えてできる溶岩樹型の「ツリー・モールド」など、全16か所のスポットに番号がふられ、1キロ足らずの小道がつないでいます。

「プウホヌアエリア」・「ロイヤル・グランドエリア」の各史跡や見所を解説した「パンフレット」も「ビジターセンター」に用意されているので、「パンフレット」を手にしながら、各自、自由に史跡を巡ることが可能です!

また、国立公園はこの2つのエリア以外にも南の奥の方まで続いており、トレイルを楽しめるコースが2、3あり、海や山、「アラハカ・ランプ」という石畳の坂道、溶岩トンネルなどを満喫できるものとなっています。

【アクセス】

「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立公園」は、「カイルア・コナ」から南方へ約32km (20 マイル)、約1時間ドライブで南下していった距離にあります。

アクセスにはレンタカーあるいはタクシーが最適です。

海際にある公園のため、「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」が近づいてくると標高の高いドライブルートから海岸の方へ、坂道を下っていきます。

「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」の手前の「ケアラケクア湾」までのルートは比較的分かりやすいのですが、公園に向かう「プウホヌア・ロード」へ曲がる場所が少し分かりにくいため、このエリアにきたらしっかりとカーナビや地図などを見ておくのがおすすめです。

また「プウホヌア・ロード」は住宅街のような中を抜けていくため、道から外れてしまうと非常に迷いやすいので注意が必要です。

しばらく進んでいくと公園手間に目印となる大きな看板が見えてくるので、これが見えてきたらすぐそこが「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」になります。

車一台につき5ドル、徒歩は一名あたり3ドルの入場料がかかりますが、7日間有効のため、その間であれば何度でも訪れることができます。

「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」行きの貸切バスもあり、「カイルア・コナ」で予約可能です。

入場ゲート付近には、「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」の歴史に関する展示やお土産ショップなどもあります。

ハワイ島にはいくつかの国立公園がありますが、ここ「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」は観光客も多いことから、非常に整備がされている印象です。

公園内はじっくり散策すれば1時間以上かかり、海際の公園のため砂浜となっており、砂が入りやすいので、できればスニーカーなどでの散策がおすすめです!

また、公園内に飲み水はありますが、食べ物は持参する必要があります。

いかがでしたでしょうか。

「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」は毎日オープンしています。

聖地であると同時に当時の政治の中心地だった「プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園」を、ぜひゆっくり訪れてみましょう!

現在も「カプ」という言葉は使われており、ハワイで「KAPU」と書かれた場所があったら、そこは「立入禁止」ですので、ご存じなかった方は覚えておいてくださいね!

【基本情報】

プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園(Pu’uhonua O Honaunau National Historical Park)

住所: 1871 Trail, Captain Cook HI 96704

電話番号:808-328-2288または808-328-2326

見学時間:7時~日没15分前まで(ビジターセンターは8時30分~16時30分)

入場料:1人$3(15歳以下は無料)。車での来訪者は乗客数に関わらず1台$5(観光バスなど例外あり)。7日間有効

※公園内は地図をもらい、セルフガイドツアーになっています。

※ガイドツアーは英語のみ不定期で開催。

ビジターセンター:8時30分~16時30分

アクセス:カイルア・コナから約38キロ。ケアラケクア湾の南

※記事内容は執筆時点のものですので、最新の内容をご確認ください。

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